脳神経・その他疾患

脳神経疾患

「脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などは、自分とはまだまだ縁遠いもの」と思っていませんか?
しかし、これらの症状は、一度発症すると重篤な後遺症を残したり、最悪の場合は命の危険もあります。

例えば、下記のような症状に心当たりがあれば、脳卒中の前兆かもしれません。
これらの症状があっても、前兆を見逃さず早期治療に当たれば予防が可能です。

今までに経験したことのないような激しい頭痛に襲われた

くも膜下出血の可能性があります。

一時的に手足に力が入らない、ろれつがまわらない

脳梗塞の前兆かもしれません。

飛んでいないはずの黒い虫が見える(飛蚊症)

頸部内頚動脈の狭窄(※)の可能性があります。

(※脳は左右頚動脈、左右椎骨動脈の合計4本の太い血管で血流が保たれています。このうち、頚動脈は顎の下あたりで内頚動脈と外頚動脈に分かれ、内頚動脈は脳に血液を送ります。この分かれ目で内頚動脈が狭くなると、脳全体への血流不全を来し重篤な脳梗塞を引き起こします。)

転ぶなどして頭を打ってから数か月ほど経った頃に「歩きにくい」「転びやすくなった」「急に元気がなくなり認知症のような症状が出始めた」など(高齢者の方)

慢性硬膜下血腫(頭を打ち付けたことがきっかけとなって、頭の中に血が溜まり、それが脳を圧迫する疾患)の可能性があります。

早期発見は早期治療につながります。これらの症状はMRIで検査可能です。
お心当たりのある方は、ぜひご相談ください。

脳神経の病気について

脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷などを扱います。これらの疾患は、一度良くなって退院されても後遺症が残った場合には、長期通院が必要となります。
脳神経外科と聞くと「脳の病気以外は診てもらえないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、実際は脊髄や末梢神経など、全身の神経全ての診療を行っています。「手足のしびれ」「腰痛」「肩こり」なども、お気軽にご相談ください。

頭痛について

頭痛にはさまざまな要因があり、その軽重も異なるため頭痛とひとくくりにすることはできません。
体の不調というのは、人それぞれで異なります。下記のような症状に悩まされている方は、ぜひご相談ください。

脳腫瘍

脳腫瘍の場合は、寝起き時に強い頭痛があります。痛みが強すぎて起き上がることができなくなるほどです。ただ、一度起きてしまえば頭痛が軽減されて重篤な病気だとは気付かず、クリニックへ行くのが遅れてしまうこともあります。
しかし、この頭痛を放っておくのは危険です。脳腫瘍の場合、腫瘍ができた場所によって頭痛だけでなく、さまざまな症状が出ます。
例えば、左の前頭葉~側頭葉のあたりにできると言語障害や記憶障害、あるいは右半身麻痺などの症状をきたします。

くも膜下出血

くも膜下出血は発症前には何の前兆もなく、ある日突然、今までに経験したことがないような激しい頭痛によって始まります。これは血管の分岐部分にできたコブ(脳動脈瘤)があたかも風船が破裂するように破れ出血するものです。
くも膜下出血を発症した瞬間、嘔吐を伴い、場合によってはそのまま意識障害に至ることがあります。ご本人、ご家族に異常があれば、すぐに受診してください。
このような、とても怖い「脳の病気」は、MRI検査でその正体がはっきりします。ただ、片頭痛のような症状など、MRI検査では判明しないものもあります。

片頭痛

片頭痛は脳内の血管が過剰に拡張した結果、血管を取り巻く神経を刺激することによって引き起こされます。
脳は「硬膜」と呼ばれる膜につつまれて頭蓋骨に収められています。この硬膜には血管が走っており、血管周囲には痛みを感じるための神経である「三叉神経」と呼ばれる神経が取り巻いています。ストレスなどをきっかけにこの三叉神経が刺激され、血管の周りに炎症を起こします。
炎症が起きると血管が拡張し、ますます血管周囲を取り巻く三叉神経を刺激します。この結果、三叉神経から「神経ペプチド」と呼ばれる物質が放出され、これが脳内の血管に作用し過剰に血管を拡張させます。
脳内の血管周囲にも硬膜の血管と同様に三叉神経が取り巻いており、血管が過剰に広がった結果、三叉神経が刺激され大脳に伝わり、痛みとして認識されることによって片頭痛は引き起こされます。
片頭痛は、ズキンズキンと脈打つような痛みをきたします。時に嘔気・嘔吐感を伴い、日常生活にも支障をきたします。
ただ、これは脳腫瘍などとは違い、薬でコントロールすることが可能です。
「頭痛がある」というだけだと、それが片頭痛なのか、それとも重い病気が隠れているのかわかりません。
「片頭痛はMRI検査では判明しない」というのは事実ですが、「頭痛がする」という状態でMRI検査を受ければ、その頭痛が片頭痛によるものか、それともその他疾患によるものなのかわかります。 そのため、迅速で的確な処置ができるようになります。

めまい

めまいのなかには、大きく分けて2つの種類があります。

  • 天井がぐるぐるまわる
  • 雲の上に乗っているかのような、ふわふわした感じがある

一般的にめまいは、耳鼻科の領域と思われがちです。しかし、脳出血等の異常をきたした場合にも、めまいが起こることがあります。これは、小脳が体の平衡感覚やバランス感覚を担っているからです。
小脳に異常をきたした場合は、めまいのみならず「まっすぐに歩くことができない」「鼻をかもうとしているのに、手がうまく動かない」等の症状を伴います。
これも、MRI検査によって正しい診断が可能です。

認知症(物忘れ)

今ではよく知られる名称となった「認知症」。これは、ある日急に発症するものではなく徐々に進行していくものです。そのため、ご家族の方も、最初はそれと気づけないことがあります。
「今まで作れていた料理が作れなくなった」「季節にあった洋服を選べなくなった」「食事をとったことを忘れている」「今まで穏やかな人だったのに、急に性格が変わってしまった」というような変化が症状として表れます。
認知症には「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」などがあります。 これらの認知症は、原則として進行性です。そのため、完治は難しいと言われています。しかし、早期発見によって進行を遅らせることは可能です。
また、認知症の一部は完治させることもできます。たとえば、特発性水頭症などによるものがそうです。これは、脳を保護している脳脊髄液が、本来溜まるべきところではない場所(脳室)に溜まることによって起きる疾患です。認知症様症状に加えて、歩行障害や尿失禁を伴いますが、時機を逸しなければ手術で完治は可能です。
これらの症状はいずれも、心理テストやMRI検査で診断ができます。

MRI前更衣室
MRI
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MRI検査・脳ドックは随時受け付けています。詳細はスタッフにお尋ねください。

脳ドック予約バナー
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その他疾患

生活習慣病

脳卒中の多くは生活習慣病が原因です。生活習慣病は「三大生活習慣病」というかたちでよくとりあげられます。
「脂質異常症」「高血圧」「糖尿病」がそれです。これらはいずれも脳卒中の危険因子です。
やまうちクリニックでは、下記の項目に該当する方へ厳格な指導を行っています。

  • 脂質異常症の放置
  • 血圧をうまくコントロールできない
  • 糖尿病をうまくコントロールできない

脳卒中は後遺症を残す可能性が高く、時には命までも奪いかねません。そうならないための予防が重要です。

急な発熱

急な高熱の理由は様々です。インフルエンザによるもの、細菌感染によるものなど、多くの理由が考えられます。そのなかでもなじみ深いインフルエンザは、一般的に一晩たたないと確定診断ができません。
やまうちクリニックでは、迅速に検出できる検査機器をそろえており、ごく初期の段階(発熱確認後、約4時間)でも診断が可能です。
また、細菌感染症の場合は「血液検査」で判断することになりますが、当クリニックでは検査結果を得るまでにかかる時間はわずか10分程度です。